こだわりのネバーランド

　私は全て決まっている。いわゆるこだわりみたいなのが、おそらく人より比較的強い。でも別にそれを押し付けたりはしない、これは私のこだわりなので。

　よくそう思うのは、チェーン店なんかに行った時。家族と「新作を飲みたい」とスタバに行っても私が結局頼むのは「抹茶クリームフラペチーノ+チョコチップ(たまにソイミルク)」である。

　吉野家は三種のチーズ牛丼だし、モスも必ずチーズバーガーセット。マックは照り焼きチキンセット。ドリンクはメロンソーダで、おまけはポテト。これを譲ったことは一度もない。CoCo壱でも、どこでも、決まったものを頼み続けている。

　どこに行ってもそう。新作には目もくれず、一度食べて気に入ったものを永遠に食べ続ける。

これを続けていたら、妹に「そういう病気」と言われるようになった。でも私は強いので、気にしていない（病気じゃないもん）。

　それは料理にも適用される。元来お料理が苦手な私は決まったものしか作らない。作れるメニューを、同じ分量で作り続ける。

　問題は、頻度が高い時。スタバや吉野家に行く回数はしょっちゅうではないけれど、コンビニに行く頻度は高い。とりわけコンビニで働いていた頃は、帰りに必ず決まったものを買っていた。

　それはフランクフルトだった。フランクフルトはひたすら美味しかった。白ご飯のおかずにもなるし、普通に食べても美味しい。私は２年くらいフランクフルトを食べ続けて、フランクフルトが食べられなくなった。

　そう、身体が「もうそれ一生分食べたよ」と言ってくるのだ。フランクフルトを見ると胃液がこみ上げてくるし、口に入れたらもうおしまい。それはそのコンビニのフランクフルトだけではなく、どんな高級フランクフルトでも同じ。

　食べる想像をしている今でさえ、私はフランクフルトとこれ以上書くのをやめたがっている。

　好きすぎて食べすぎて二度と食べたくないみたいなこと、ありません？

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