天啓観測

Hi zombies!

原神どハマり記録 オープンワールドが苦手編

 そもそもなぜ私が原神をやる気になったかといえば、それらひとえに胡桃(ふーたお)というどちゃどちゃに最高キュートのキャラクターに出会ってしまったらである。


 しいたけ目にいじらしい仕草。赤茶の髪に長いツインテール。愛らしいウインクと表情。大きな帽子。ひらひら踊る衣装。CVは高橋李依。どこを取っても素敵な女の子。こんなに可愛い子がいるのに、なんでいままでやってなかったわけ!? 実際、胡桃の実装は一年以上前に遡る。私は原神のキャラクターデザインに一目置いていたので、知らないはずがなかったし、知っていた。「くるみちゃん……?」名前はくるみとしか読めなかったが、でも可愛いのは知ってた。原神は可愛いキャラとかっこいいキャラしかいないし、なにより私は普通にリリース日にインストールをしていた。ではなぜやらなかったのか。

 オープンワールドが苦手だったのである。

 美星のゲーム遍歴といえば、ドラゴンクエスト、FFのRPG任天堂のわいわいゲーム、そしてシューティング。求められたことをやっていればいい、やることもそんなに多くない。行くべき場所がはっきりしていて、やるべきこともはっきりしている。見えない壁に阻まれながらプレイするのが私のゲームのやり方であって、Skyrimとかfalloutとか、興味はあるのに全部買って多少プレイして「合わねえな」と積んできた。

 問題が生じ始めたのはここ数年である。オープンワールドゲームが当たり前の世界になったのだ。シリーズ通して一本道と揶揄されてきた日本のRPGも、オープンワールドに方足を踏み入れるようになってきた。そして私は別に、オープンワールドが苦手なだけで嫌いだったわけじゃない。なんというかやることが多いと集中できんのである。道にクエストあればクリアせずには先に進めない。ポケモンはその草むらで出る全部のポケモンの図鑑を埋めなければ進まない。そういうことばかりしてきた。そしてポケモンアルセウスの発売である。私は例によってやること全てをやろうとして、挫折した。

「やるべきことを絞って、優先順位を立てよう……」

 気付いた。私は気づいたのである。なにも全部やらなくていいんだ。ゲームだから、やりてえことだけやったらいいんだ。クエストも無視したいときはとりあえず無視して、時間のある時に「今日はサブクエだけやろっかな」と向き合えばいいのだ。こうして私はやっと、オープンワールド音痴を脱したのである。

 さらに気付いた。私はだから、原神をやらなかったんだ。原神も同じだ。やることばっかで覚えることも多くて大変だけど、やりたいことやってついでみたいに覚えていけばいいんだ。私の目の前にあることにとりあえず集中してしまう癖は、人生において割かし役に立つことも多かったが、一方で取捨選択のできなさがかなり足を引っ張ってきた。それが克服されたのである。

 そして満を持して原神を始めた。どハマりした。実際、原神もやれることが多く(この「やるべきこと」を「やれること」に言い換えられるようになったのもまた成長である)、道を歩けばクエスト、町を出れば大量の敵とステージギミック。コレクティング要素にキャラクター育成。武器育成、素材集め、キャラクター用の装備育成、そしてストーリー。なにから手を付けたらいいんだ……というのはもう迷わなかった。ストーリーである。だが原神はそのストーリーも多い。大筋の本編に加えて本編を味付けするサイドストーリー。キャラごとのストーリーもあるし全然知らんモブにも背景がある。話しかけたら五行は話すくらいのストーリーがある。

「大筋のストーリーだ……大筋のストーリーに集中しろ……そしてそれが阻まれた時に他に手を出すんだ……」

 言い聞かせたら早かった。複数のキャラが絡む壮大かつ繊細なストーリー、絡まる個人の思惑や、国や機関の思想のぶつかり合い。重厚なファンタジーと綿密な設定が活き活きと描かれている。

 ストーリーを愛せばゲームも愛せる。いつしか私は戸惑うシステムをYouTubeの解説動画で勉強するようになった。原神は特にキャラクターの育成周りが複雑で、一人のキャラクターをいかようにも使うことができる。ポケモンでいうと特殊アタッカーと物理アタッカー、受けにするかどうするかで悩むといったところである。ドラゴンクエストでいうとビアンカとフローラで悩むといったところである。(小学生のときはむっつりスケベだったのでフローラを選びましたが、大人になって再プレイしたときは普通のスケベになっていたのでビアンカを選びました)。

 そういった煩雑なことにも尻込みしなくなっていったので、この1ヶ月間は原神に捧げられたわけである。なんかめちゃくちゃ長くなっちゃったけどしたい話がたくさんあるので分けます。