オリジナルキャラクター・シェリーちゃん
どうでもいいけど、美星がいつも描いてる金髪の女の子はたいていシェリーちゃんというオリキャラで、カスみたいな貧困街でストリートラップをしている子です。絵の練習をしたい時とかも描くし、私のインスピレーションにマッチした見た目してるから描きやすい。みんなも描いてくれ。資料ならある。
— 美星 (@AynLDK) 2020年12月6日
こういうツイートをしたあと、つらつらとシェリーちゃんについての話をしたくなったのですが、長くなることが予想されたのでブログにしようと思います。
シェリーちゃんとは
私が本格的に、ちゃんと絵を練習してみよう!と思ったのは2015年のことで、その瞬間に1万円の板タブをポチりデジタルやらアナログやらで女の子の絵を描くようになりました。
で、絵を描いているとですね、オリジナルキャラクター、いわゆる「うちの子」が欲しくなってくるわけですよ。二次創作キャラじゃ解釈違いでやらせられないことを、うちの子使って練習できるわけですから、これはいた方がいいということで、最初のインスピレーションがなんだったかは分かりませんが、そこでできたのが裸パーカー(いつでも脱がせられるから人体の練習ができる)、金髪ショート(私がショートカット好きなのもあるけど、練習しやすさもあるよね)、青目のハイライト少なめ、ちょいグレてる感じ、というのがビジュアルの感じの女の子です。
で多分、最初に描いたのがこれです。
2016/1/24
これFUCKの綴り間違えてるわけじゃないですよ。エミネムの曲にFACKってのがあるんですからね。後ろに描いてる文字もエミネム楽曲ですけど、なんかディテールがめちゃ雑なのはほんとにすまん。余裕ないんだ。まあいずれにせよ、当時はエミネムに助けられてた時期で、インスピレーションもそこだった気がしてきました。
と、描いたら描いたでこの子にすぐに愛着が湧いてきて、なんか覚える度にアウトプットをしてきました。そのうちバックグラウンドとかそういうのも思いついてきたので、箇条書きにさせてください。
シェリーのプロフィール
2016/5/12
・名前 Shelly
・年齢 18とかそこら
・ラッパーに憧れてラップをしているが、めちゃくちゃ下手
・家は母子家庭でめちゃ貧乏
・なので身に付けてるもの全部誰かのお下がり
・型落ちのミュージックプレイヤーと、ガジャガジャの音しかならないイヤホンを大事にしている
・その音楽機器と、いつも着てるアーティストのグッズであるパーカーは都会に進学するためにラップを卒業した近所のお兄ちゃんがくれた
・身長150
・体重40
・ほんとはもっとラッパーみたいにチャラチャラした格好してみたいけど、アクセサリー買う金ないし、付けてもなんとなく邪魔な感じがしている
・唯一、クラシックピアニストの友達がいる
・そのピアニストがたまたま田舎に公演に来た時に散歩をしていたら、路地裏でシェリーがカツアゲ(?)されているのを見て止めに入ったのがきっかけ
・実際はカツアゲではなく、ラップバトルに普通にめちゃ負けたので、賭けた金を払っていただけ
で、なんですけど、シェリーちゃんの絵って基本的にめちゃくちゃカッコよく決まってるんですよね。一枚絵として気合い入れて描く時はジャケ写っぽさをコンセプトにしてるんですけど、田舎の、しかもラップめちゃくちゃ下手な子が調子乗ってアーティストぶってるってのはどうかと思うんですよ。だから私の中には、この子が売れ出す展望ってのが見えてて、その売れたあとのジャケ写を描いてる気分で取り組んでいます。
売れ出す展望とは
「あれか? あれは、身体を売る仕事の方が早く見つかるこの街で、誰よりもラップが下手なくせに誰よりも目が死んでない、いけ好かないクソ女だ」
鍵垢さんの引用''この一見クールで才能を存分に発揮してそうな見た目でこの設定なの不憫かわいい''
— 美星 (@AynLDK) 2020年12月6日
かわいいとこを完全に理解してくれていますね…… pic.twitter.com/7tBK8Nainl
・ラップはめちゃ下手なんですけど、一方でリズム感の良さとか音楽的才能みたいなのを、ピアニストの友達に見出される日がありました。半年に一回の都会で、友達の家に遊びに行った時です。
・ピアニストの子はもう既に売れてるので、この子をなんとかしてデビューさせてやりたい、と奔走することになります。
・また、白い目で見てた地元のラッパーたちも、次第にシェリーのひたむきさに圧倒され、彼女を担ぎだします。
・シェリーのラップが下手だ、というのは、とにかく感情の起伏に乏しいというところが関係していて、怒りも悲しみもそんなにない(あんまり理不尽とかを気にしない)のでdisることもままならないというところに大きな原因があり、近所のお兄ちゃんが帰ってきたタイミングなどでいろんな知識を身につけ、ラップに応用していくことになります。
・そのうちピアニストに協力してもらって作ったトラックに詞を乗せたシングルのCDを制作。100枚だけ売ります。
・その後も周りの人たちに担ぎあげられながら音楽を作っていく……
という展望があり、私が描いてるのはそこからのシェリーちゃんです。
性格はさっきも言ったように、割と周りで起こってることとかに「まあそういうもんよね」くらいの気持ちでいて、激情することはあんまりないです。かわいいですね。