百合の箴言(随時更新)
(1)百合は概念でなく感情である。概念としたがる者には感情抜きで語ってみさせよ。
(2)共依存——とりわけお互いが「自分だけの依存」と思っているもの!
(3)「不在の百合」は、存在ありきな点で劣る。万事は百合である。
(4)男と男の百合。
(5)あらゆる実から百合という実を選んで摘んでみせよ。その木はたちまち枯れる。
(6)カテゴライズが百合を枯らす。
(7)百合、それが元々女学生の道楽だったということを忘れてはならない。その忘却は、盲目になるのと同様である。
(8)自由は秩序を壊すが、不自由もまた秩序を壊す。百合の監視者であることをやめよ。百合の認識者であれ。
(9)百合の解釈論争は、ただ新しき思想を求めるものと、新しき思想を与えるものだけで行われるべきである。それ以外は殴り合いである。
(10)絶対的なルールは、不介入である。
(11)百合の認識者の暴走を許せ。ただ許してくれ。なにも言い返すことがないことだけが、ただ確かなことである。
(12)同じ男を好きな百合。同じ女を好きな百合!
(13)悪意なき百合闖入! これがもっとも耐え難い。
(14)文明が崩壊し、廃墟となった教会で、女ふたりが結婚式を挙げたのなら、文明は滅んだ甲斐があった。
(15)どうしても百合に介入したければ、美しき障害物となれ。
(16)それが例え思春期に特有の一過性の感情であったとしても、それを通ることと、その後の人格形成を熟慮しさえすれば、文句はなかろう。
(17)レズは一人でいてもレズとはよく言ったものである。しかし、それ自体もまた百合である。
(18)エロは百合を枯らすだろうか。いや、枯らすと思うからこそ。
(19)エロによって百合が枯れたとすれば、百合の認識者がその中からエロだけを摘み取ったからだろう。
(20)万事は百合であるというのは、百合の中にある万事もまたそうであることを全く否定しない。
(21)万事は百合であるし、万事は百合のために存在する百合である。悪意なき百合闖入は、百合の効果を補強する点、その闖入者の認知の歪みを正す点で、必ずしも捨て難いわけでない。
(22)ヘテロエンド! 百合が掴み取った結末なら祝福せねばならないのではないか? それが苦悩だとしても。だが、運命がそう決していた場合に限っては、それは裏切り者の誹りを免れることはできない。そのような覚悟――広場で石を投げつけられる覚悟があるものだけが、ヘテロエンドを作れ。
(23)ただ百合を、ちょっとしたバニラエッセンスだと思っている創作者たち。幼少期になにかトラウマがあるのか?