天啓観測

Hi zombies!

男女の友情は成立するのか

 「人生の春休み」とも呼ばれる人生の中で最も頭が悪いとされる大学生生活を、「男女の友情は成立するのか」というカスみたいなうっすい議論で無為に過ごしたかった。それが最も健全なのである。面識もない男女で集まって、大学生にもなって王様ゲームをやっていればいいのである。それが摂理とされている。

 だいたい、小学校6年間、中高6年間と真面目ぶって勉強してきて、辿り着いた先が春休みなのか。舐められてるぞ、恥ずかしくないのか。いや、お前らか。お前たち自らが言っているのか。12年間の碩学を集めて、「楽しい」をやったことを殊更に大声で話しているのは、果たして当人たちだったのではないか。ご時世、院を出たって落ちこぼれだ。

 振り返っても「おもしろかった」しかないから、自分の大学生活をレトリックで飾る。何を得たのか聞かれて何も得なかったという方がずっとまともだ。

 私の友人が「大学生って意外とこんなだね」って言った時に「意外とこんなだし、私はそんなお前が好き」と言う。好ましさは期待が破れた時にある。そもそもその期待は、やはりレトリックに飾られたものであったではないか。だからいいじゃないか、と。私たちが常に認識する者だと。

 隕石が落ちた。友は一足先に逃げようとした、私に声を掛けたが、私はそこで立ち止まったまま「そんなお前が好きだ」と叫ぶのである。自転車の車輪が跳ねた石が私のこめかみに当たって、破裂した粉で虹をかけた。私はよろけもしなかったが、目を逸らした。

 以上が、私の男女の友情は成立するのかという命題に対しての答えである。



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