天啓観測

Hi zombies!

美 微 媚

1 実質的意味を持たないが本質的な意味が本来前提として存在している実質的な意味を超えるということに、美学を感じている気がする。男女の性行為を描いた物語にかなり潔癖なのはそういうところにある気がしていて、なんというか、糖分は本来人間にとって毒でしかないが、甘いものは、エネルギーを得るという食事の実質的な意味を、それを食べることで得る恍惚や目的などという本質的な意味が超えている、という点で深く愛せるのである。その必要経費としての行いを、その意義が超えていて欲しいという感覚、そういうのに大きな美を感じる。

2 1~5の選択肢があるアンケートで3を選ばないということに私の精神的な潔癖がある気がしている。好きな季節で秋や春を選べないというのは潔癖以上に強迫観念的で、でもそういう必要があると考えているからそういう必要に駆られてそうしているという感じもある。中庸なことなど究極存在しない。それはどの分野でも割かしそう。

3 最も聴いた音楽が最も好きな音楽である、ならば人類の最も好きな音楽はヨーロピアンクラシックであることは確かである。技術や小手先のスキルが発達して、あらゆる古典の芸術を超え出でることができているはずなのに、依然古典が最上の物として評価されているのは、遺伝的な古典への情熱にある気がしてならない。

4 つまるところ、生産と消費の時間的反比例が、開けば開くほど、これは現代においては究極に開き続けてるものであるが、現代芸術の意味は薄く酸化していってしまう。そういうことに不快感がある。私にも。

5 卑下されるのが最も楽な生き方だとはね。